食わず嫌い。好きになったらもう一度嫌いになるまで

MENU

食わず嫌いの多い娘

高校生の娘はとにかく食わず嫌いが多いです。

 

小学生の時は、給食に自分の嫌いなメニューがあるだけで登校拒否を起こすほど。

 

3年生までトマトが嫌いで、トマトが献立の材料に入っているだけで「お母さん、明日学校休んでいい?」とだだをこねていました。

 

それが3年生の夏に、主人がおいしそうにトマトを食べていたのが気になったのか「一口ちょうだい」と本当に小さく一口だけ食べました。

 

どうやらそれが気に入ったらしく、それから冬でもトマトを買ってきて食べていました。

 

食わず嫌いは、目の前で美味しそうに食べてやれば治るというような話を聞いたことがありますが、まさにてきめん。

 

もともと私に似たのか単純な娘ですから、こうやって嫌いなものが一つずつ減れば、と思っていました。

ネバネバは嫌い

我が家では納豆は食べません。主人も私も匂いが苦手なので。娘はもちろん食わず嫌い。

 

一度も食べさせてやったことありません。そんな娘はどうやら山芋やオクラといったネバネバしたもの自体が嫌いだと思い込んでいるようです。

 

主人も私も山芋もオクラも好きなんですが、食卓に並べても「これイヤ」の一点張り。

 

小学生の時には通用した「目の前でおいしく食べる」という方法も、反抗期の娘には通用しなかったようです。

友達なら信用できる

そんな折、ふと「お母さん、オクラっておいしいの?」と娘の方から聞いてきました。

 

もう驚かずにはいられませんでしたが、平静を装って「おいしいわよ、どうしたの?」、「今日、Yちゃんのお弁当にオクラ入ってたんだよね。

 

Yちゃんが一口だけ食べたらって言うから食べてみたら、なんかおいしかったからさぁ」Yちゃんナイス!もう心の中ではガッツポーズです。

 

「じゃあ明日オクラしよっか」しめしめ、と思っていました。「うん、ちょびっとだけ食べる」。

 

そして翌日。ゆでたオクラを小さく刻んで花かつおとポン酢であっさりと食べれるようにしました。

 

少しでいいと言われていましたが、主人と私が食べるのと同じ量を娘の前にも出しました。

 

けれど娘はあっさり完食。

 

「お母さん、オクラっておいしいね」この言葉が私に火をつけたんです。

嫌いになるまで食べさせる

私の名誉のために言いますが、悪気はなかったんです。

 

これっぽっちも。ただ娘がまた一つ食わず嫌いを克服してくれたのが嬉しくて…。それはもう1週間くらい、毎日毎日オクラを出しました。最初に2〜3日は「オクラ食べれるようになった」と喜んでいた娘。私も同じ気持ちで喜んでいました。

 

しかし、4日目くらいから反応が薄くなったことに気づけばよかったんです。そして今日。

 

「お母さん、いい加減にしてよ!」食事中、娘が怒りました。「もうなんなの!毎日毎日オクラばっかり出してきて!これじゃもう一回嫌いになるよ!!」おろおろしている私へ、主人が「そうだぞ、お前、一回『好き』とか『美味しい』とか言ったら2週間くらい連続で出すのやめろ!」娘に言われると『どうしよう』と思ったのですが、主人に言われるとイラッとしてしまいました。

 

好きな食べ物を食べさせたいのは妻であり母の心理だと思うのですが、どうにも納得ができません。まだ冷蔵庫にあるオクラは、もう二度と二人には出してやりません。